なぜ自分がFIT制度に飛びついたのか
私共、医療従事者の給料の出所はといいますと、主に診療報酬、調剤報酬、介護報酬といった、保険制度により定められた報酬によります。
薬局も含めて医療機関の売上単価は、治療やケアとして何をやったらいくら、この薬は一錠いくら…と全部決まっているのです。
(諸々の施設要件により報酬額が変わる部分があるので、病院や薬局により少し値段が違いますが、同じ条件の所で比べたら全く同じ額になります)
で、その金額は国により定められ、これはおよそ2年に一度見直されます。
国は実際の医療コストを調査しており、儲かるけど儲かりすぎず、な金額を2年ごとに決めていくのですが、、、
あれ…
そう、
再生可能エネルギーの固定価格買取制度と本質的に同じスキームなのです。
(もっとも、医療機関は置きっ放しで稼げるものではなくて、経費のうち人件費や日々使用する医薬品や医療機器のコストが多くを占めますので、電気のように「固定価格」とはなりませんが…)
ですので、
国民皆保険という国家的超巨大合理化カルテルの中で生きてきた私の認識としては、
FIT制度に乗って稼ぐという事に特段怪しさや不安や後ろめたさはなく、
合理的に稼げるものだと肌で分かる部分があったのですね。
所詮投資だろうとか、地球環境を大義名分にした財テクだろうとか仰る向きも世の中には多かろうと思いますが、それを言ったら、
わたくしの本業も全く同じです。
市場経済を一部破壊してでも国家がカルテルを組むということは、それだけ社会的重要性が高いと国が認めて進めているわけですから、
きちんとルールを守った上で堂々とやればよい事だと考えています。
リスクは本業における経営上のリスクと同レベル以下、むしろ競合や環境変化のリスクはずっと小さいでしょう。
一方、国のルールに乗っかってますので、ルールの改定に振り回されるリスクは身を持って、本当に身を持って認識しています。
(私の勤める薬局も、報酬加算について本年の改定で厳しくなった施設要件を一部満たせず、加算を落としました。逆に要件を満たすためにはコストが掛かるところで…)
この事業に関しては、単価や調達期間こそ変わらないでしょうが、みなし認定、みたいな事が今後ないとは言えませんからね。